女性の冷え症と不妊症には関係がある！？

冬のこの時期，冷え症に悩まされている方が沢山います．

冷え症は，男性より女性で多く，肩こり，腰痛，不妊症，更年期障害に関連する症状も伴うと言われています．

冷え症の主な原因は，自律神経がうまく働かず血管運動神経に障害があると言われます．

若年女性の冷え症では，身体の痛みが強くなったり，生理時にも痛みやむくみ，自律神経症状が強くなったりすると報告されています．

 

 

妊婦と冷え症の関係を調べた調査では，非妊娠時に冷え症の自覚があった妊婦にマイナートラブルが多かったとようです．

 

 

 

今回紹介する論文は，冷え症と不妊の関係は，自覚的にな判断が多いため，一つの尺度を用いて，【冷え症】と【不妊】を関連付けたものです．

 

 

質問は，

• 他人と比べて，寒さに敏感である
• 身体全体が冷えてつらい
• 冷えでつらい事が数年続いている
• 他人と比べて，手足が冷たい
• いつも手足が冷たいと感じる
• 背中，手，足，または他の部位の冷えでつらい
• 冬は特に，手足の冷えで眠れない
• 手足の冷えで，夏でも靴下をはく
• 夏でも厚手の靴下を好む
• 厚着を好む
• 冬は特に，身体を丸めて眠る

に対して，

「いつもそう」，「ほとんどそう」，「あまりない」，「まったくない」　の４種類の回答で冷え症の尺度を推定しています．

また，一部の質問から，血管運動神経障害についても表かしています．

 

 

この回答から，不妊症と冷え症の有無は関係なかったとしています．

しかし，不妊症のグループでは，血管運動神経障害の項目率が高かったのです．

この結果からは，不妊症と冷え症の関係は冷えがあるかどうかではなく，冷えの程度に影響されている可能性があります．

 

この報告を参考にするのであれば，不妊症の治療方針としても，冷え症状のなかでも血管運動神経障害を改善させることが重要であると言えます．