生物はそれぞれの構造によって動きかたが決まります.
関節は曲げ伸ばしや捻ることが出来ますが,関節ではない部分は動きません.
骨や筋肉の機能して,始めて重力に対して姿勢を保ったり,動くことが出来ます.
しかし,人によって骨や筋肉の使い方は様々で,同じ姿勢・動作でも使っている筋肉は違います.
わかりやすいように‘投げる’という動作を考えてみましょう.
Chapman 選手
Harvey選手
Tropeano選手
*写真は Chris O'Leary 氏 より許可を得て転載
上の写真は,アメリカメジャーリーグの選手でパフォーマンスはそれぞれトップクラスですが,3人とも投げ方(ピッチングフォーム)が違うのが分かります.
こういった身体の使い方,動作の仕方の違いで身体にかける負担が変わります.
*Harvey選手とTropeano選手は,肘や肩に障害を生じやすいフォームと考えられる
分かりやすいように,ピッチャーのフォームを例にしましたが,他のスポーツでも同じです.
- ボールを蹴る
- ジャンプ
- バットスイング
- ゴルフスイング
- ラケットスイング
それぞれのフォームで身体へかける負担は変わりますし,パフォーマンスアップにもつながります.
その身体の使い方はスポーツだけに限らず,普段の姿勢や動作も同様になります.
同一人物でも立ち姿勢は変わります,全体的に身体が沿った姿勢は腰に負担がかかりやすく,頭も方より前に出やすいため肩こりにも影響します.
立ち上がる際に,股関節が充分曲がらなかったり膝が内側に入ったりすると,腰や膝,足に負担がかかります.
一つ一つの姿勢や動作が,常に身体へ負担をかけ続けることになります.
このように姿勢や動作を分析して痛みの原因を捉えたり,どうすればパフォーマンスがアップするかを考えたりします.
必要な柔軟性や筋力を獲得するために,施術やエクササイズ,トレーニング指導をすることになります.
これが,‘バイオメカニクス’を元にしたアプローチです.
施術だけでは一時的に良くなりますが,恒久的に身体を調整するためには日常の原因から見直す必要があります.
バイオメカニクスという聞きなれない言葉ですが,人の身体に与える影響,痛みの原因,スポーツにおけるパフォーマンスにまで変化が及びます.
人の身体の構造,身体の使い方から考えると,色々なことが見えてきます.
一度バイオメカニクスの観点から自分の身体を見つめなおすことも良いかもしれません.
石川県金沢市 スポーツと身体のケア
Sept. 㐂楽