肩周囲の痛み全般を言います.一般的には五十肩と言われたりしますが,その内容は様々です.
何らかの原因で肩関節の周りの組織に炎症が起きた状態です.
どの痛みでも長引くケースが多く,特に難しいケースが‘凍結肩’と言われる,肩の動く範囲が極端に狭くなる症状です.
原因はよく分かっておらず,動かすときの痛みはもちろん,夜間の安静時にも痛みが出るという厄介な状態となります.
痛みがひどい状態が半年ほど続き,関節が元通り柔らかさになるまでおおよそ1年半から2年かかると言われます.
治療が長引く理由は,原因がはっきりしていないという事だと思います.
病態をしっかり考えないまま治療方法だけを考えてしまうと,症状に合わせたことしか出来ません.
対症療法になってしまいます.
凍結肩(五十肩)の病態を考えてみます.
以上のことから考えると,肩関節に及ぶ神経も影響している可能性も考えられます.
特に肩につながる神経は首の5番目が多く,首の5番目は神経障害を起こしやすい部分です.
肩や関節だけを見ずに色々な角度から病態を捉えて治療方法を考える必要がありそうです.
当院では神経の調整を得意としており,神経因性の五十肩である場合,今まで悩まされていた症状から解消される可能性があります.
また肩の痛み全般に言えることですが,姿勢が悪く背中が丸くなると肩甲骨の動きが小さくなります.
肩甲骨は肩関節の土台であるため,肩甲骨の動きが悪いだけで肩の痛みは出やすくなると言えます.
背骨や肋骨を調整する事でストレスの少ない姿勢になります.
普段の姿勢や肩甲骨がしっかり動くようにしておきましょう.
五十肩のより詳しい解説や対処法は↓
☞五十肩 ・夜間痛のある肩の痛みは神経から 五十肩 ? 凍結肩 ? 専門家にも読んで欲しい,肩の痛みの‘なぜ’
ボールを投げる動作やテニスのサーブ,バレーボールでスパイクを打つ動作のように,スポーツにおいて腕を肩より上に挙げて振り下ろす動作で肩に痛みを生じたものの総称です.
野球でいうと170㎞にせまる速度,テニスのサーブは200㎞を越える速度をボールに与えますが,その力は身体への負担となります.
肩周囲に起きている炎症の場所は様々ですが,ほとんどの原因は動作フォームが悪い事,もしくは運動量が身体の許容量を越えてしまっていることだと考えられます.
球数の制限はアメリカトップリーグでも採用されており,学童野球や日本中学公式野球協議会(参照PDF)でも取り入れられていますが,まだ充分浸透しているとは言えないようです.
一日の球数制限だけでなく,投球から何日間の制限数も推奨されています.
また,年間で投球を行わない期間を設けることも肩の痛みを予防する重要なポイントとされています.
ピリオダイゼーションという言い方をしますが,トレーニングの期間を分けて必要なトレーニングを変えて行う方法です.
フォームが原因である場合は,球数を制限しても痛みがでる可能性があります.
フォームが悪くなる原因は,筋力や可動域,ボディイメージなどがあります.
単純な投げ方というのもありますが,投球に至ってはボールの握り方一つで痛みが変わることもあります.
一度,負担のかからないフォーム,パフォーマンスの良いフォームを知って自分のフォームと見比べる必要もあります.
球速アップと障害予防のピッチングフォーム↓
肩こりは50%あまりの人にあり,女性に多く年齢が若いほど比率が大きいと言われます.
デスクワークや下を向いて仕事をする方に多いと言われます.
筋肉の疲労や神経の障害が原因と考えられますが,人によって原因も違うでしょう.
頭と首の重さは,だいたい体重の10%,5㎏もの重みを常に首から肩にかけての筋肉や骨が支えていることになります.
頭が肩から前に出るとその負担はより大きくなり,首の関節も曲がった状態で固定されるため関節の痛みも引き起こします.
筋肉は血液の流れが悪い状態が続くと痛みを感じやすくなり,炎症のある関節は動かないでいると痛みを感じやすくなります.
下を向いた状態で,作業を続けると痛みが生じるのも仕方がないと言えます.
では少しでも楽にするにはどうすればよいのでしょう.
良い姿勢を心がけていてもいつの間にか姿勢崩れます.そして姿勢を見直すことで軽い運動にもなるので‘動かない’状態を避けられます.
下を向くときは首を曲げて,あごが突き出した姿勢になりがちです.頭を持ち上げてあごを引くように下を向くことを習慣づけてみましょう.
パソコン作業であれば,机といすを調整しディスプレイの位置を目線に近い高さにする.
スマートフォンを扱う際もなるべく高い位置で操作する.
たまに,肩こりは日本人だけという事を聞きます.
夏目漱石が広め,‘肩こり’という概念を知っているので肩こりになる.と,夏目漱石が悪いような書かれ方ですが,英語圏では肩こりの部分は‘Neck’に相当するため,肩がこると言われてもピンとこないのだと思います.
実際 Neck Pain で調べると日本と同じような事が書かれています.
肩こりは海外でも実在するようです.
肩こりの詳しい解説↓